河内十人斬り
(かわちじゅうにんぎり)
「――この物語は実話を題材にした壮絶な物語… 1893年・明治26年の夏、5月25日の出来事でした。大阪は河内・赤阪村水分に住む城戸熊太郎という男が女房を寝取られ散々な目に合わされたことを義兄弟・谷弥五郎が知り、十数人を斬った後に金剛山にて壮絶な自決をした物語です――」という語りからはじまるお話。舞台セットも立ち回りに必要な人数もすべてが大掛かりで出演者すべての熱演が光る特選狂言は、劇団のファンの中でも熱狂的な人気を誇る演目です。(※上記内容ですので、芝居中には暴力的な表現が含まれます)
特選狂言
壮絶な事件
立ち回り
大掛かりなセット
血糊
お芝居情報
あらすじ
前編:兄弟の絆
博打打ちである熊太郎の妻おぬいは寅次郎と密通していた。寅次郎の兄である傳次郎は、嘘の借金をでっちあげておぬいとその母おとらの身柄を自分たちの元へと留める。用意した金も騙し取られ、殴る蹴るの散々な目に遭わされた熊太郎は…
一方、刑務所から帰ってきた弥五郎は熊太郎の家に向かい、おすみと妹のおやなに再会する。そこで熊太郎の現状を知った弥五郎は…
後編:金剛山
熊太郎と弥五郎は松永の家を襲撃し、その日たまたま不在だった寅次郎を追って宇治へと向かう。追手を逃れるために金剛山の獣道を進むことを選んだ二人だが、ついに追い詰められた熊太郎は…
主な登場人物
※出役や役名は公演によって変わることがあります。
- 城戸熊太郎
- 谷弥五郎
- 弥五郎の妹・おやな
- 熊太郎の女房・おぬい
- おぬいの母・おとら
- 松永傳次郎
- 松永寅次郎
- 熊太郎の母・おすみ
- 愛媛県
- 愛媛県のせがれ
フォトギャラリー
松永の屋敷に来た熊太郎
母おすみが用意した金を受け取る
傳次郎に頭を割られる熊太郎
刑務所から帰ってきたばかりの弥五郎
熊太郎を思う母おすみの決断
仕返しの決意を固め刀を合わせる二人
立ち回りの迫力は劇団鯱ならでは…
鬼気迫る熱演も劇団鯱の持ち味…
迫力だけでなく細やかな心情も…